ー札幌で迎える冬ー
室内の暖かさと外の極寒の寒暖差で不調を感じる
温活×ピラティスの効果と今日からできる習慣を解説します。
札幌の冬、想像以上に体がつらい理由
道外から札幌へ移住してきた方がまず驚くのが建物の中の暖かさではないでしょうか。
「外はあんなに寒いのに、室内は半袖で過ごせそう」
「暖かい室内でアイスクリームを食べている道民の姿」も…
それほどまでに室内は暖かいのです――このギャップに戸惑う方は多いはずです。
ところが生活していると、次のような不調に気づくことがあります。
- なんとなく体がだるい
- 肩や首が重い
- 手足だけが冷える
- 疲れが抜けにくい
こうした不調の背景にあるのが、札幌特有の「室内と外の寒暖差」です。
室内と外の寒暖差で体に何が起きているのか
札幌の冬は典型的に、外はマイナス気温なのに室内は暖房で20℃前後になる、という極端な寒暖差が日常的にあります。
体温調節を担うのは自律神経で、寒さでは血管を収縮、暖かさでは拡張して調整します。
しかし寒暖差が頻繁に起こると自律神経の調整が追いつかず、次のような状態になりやすくなります。
- 血流が不安定になる
- 末端(手足)まで血液が届きにくくなる
- 慢性的な疲労やだるさが出やすくなる
その結果、「建物内は暖かいはずなのに体は冷えている」と感じることが増えます。
特に生活環境が急に変わった道外からの移住者は、この寒暖差に体が順応するまで時間がかかることが多いです。
体温が1℃上がると起こる確実な体の変化
体温がたった1℃上昇すると、以下のような確実な変化が期待できます。
- 基礎代謝が約12〜13%上がる
- 血流が促進される
- 内臓の働きが活発になる
基礎代謝が上がるということは、何もしなくてもエネルギーを消費しやすい状態になり、冷えにくい体質へ近づくことを意味します。
血流が改善すると、手足の冷えやむくみ、肩こりなどの症状改善につながりやすくなります。
なぜピラティスが寒暖差疲れに向いているのか
ピラティスは、呼吸・姿勢・インナーマッスルを整えながら、体の深部から熱を生み出す力を高めることを目的としたピラティスです。特に次の点で寒暖差疲れに有効です。
- インナーマッスル(お腹・背中・骨盤周り)を動かし、体の内側で熱を生みやすくする。
- 呼吸と動きを連動させることで胸郭がよく動き、酸素が全身に行き渡る。
- 血流が促されることで末端まで温まりやすくなる。
つまり、ピラティスは「一時的に温める」方法ではなく、自分で温められる体を作るための習慣として適しています。
札幌生活を快適にするピラティス習慣
忙しい転勤後、移住後の生活でも取り入れやすい、具体的なピラティスの習慣を紹介します。
どれも場所を選ばず、朝や仕事の合間、寝る前にできるものです。
朝:胸を広げる呼吸(3分)
- 椅子に浅めに座る、または立つ。
- 鼻からゆっくり吸って胸を大きく広げ、口からゆっくり吐く。
- これを5回繰り返すだけで胸郭が動き、血流が促されます。
仕事中:座ったままできる背骨の動き(2〜3分)
椅子に座って背筋を伸ばし、ゆっくりと背骨を丸めたり反らしたりします。動かすことで背中の血流が改善されます。
夜:お腹と骨盤を意識する軽いエクササイズ(5分)
仰向けで膝を立て、お腹を軽く引き上げる感覚で息を吐きながら骨盤底筋に意識を向けます。就寝前のリズムとしておすすめです。
これらを習慣化することで、「建物内は暖かいけれど外は寒い」環境でも体の内側から温まりやすくなり、寒暖差に振り回されにくくなります。


