冬は姿勢が崩れやすい季節。母が気づく小さなサイン
夏の間、たくさん体を動かしていた子どもたち。
そんな子どもたちも冬になると、寒さや天候の影響で、どうしても体を動かす量が減り、動きが重くなりがち。
札幌のような雪の降る地域では特に、外で遊ぶ機会が減りやすくなりますよね。
さらに冬休みに入ると、ゲームや動画を見る時間が長くなりませんか…?
「寒いから今日はおうちで…」と過ごす日が続くことで、体力や集中力、姿勢の変化などが少しずつ気になってくる時期でもあります。
母親としてふとした瞬間に見つける小さなサイン――「猫背がひどくなった?」「疲れやすそう」「話し方がこもる」――は、姿勢の乱れを示していることが多いです。
姿勢が乱れると、呼吸が浅くなり酸素の取り込みが下がるため、疲れやすさや集中力低下につながることがあります。
冬は筋肉がこわばりやすい季節なので、姿勢の土台を整えておくことで成長のポイントになります。
スポーツを頑張る10代ほど姿勢が崩れやすい理由
頑張る子ほど「クセ」が出やすい――これはよく見かける傾向です。
競技ごとの典型的なクセは次の通りです。
- バスケ:前かがみになり猫背、ジャンプ着地で太もも前に頼りやすい。
- 水泳:肩まわりが硬くなり胸が張りやすい→呼吸や発声に影響することがある。
- 野球:片側のみを多用する動作で左右差が出やすい。
こうした姿勢の癖は、単に「見た目が悪い」だけでなく、呼吸・発声・口周りの緊張(=話し方や歯並びの将来的な影響)や、動きの効率低下・ケガのリスク増大にもつながります。
特に成長期の10代は骨や筋肉が変化しやすいため、姿勢のクセはそのまま「形」として残りやすい点にも注意が必要です。
ピラティスが10代の競技力と健康に効く3つの理由
ピラティスは激しい筋トレではありませんが、身体の使い方を整えることに長けています。
スポーツを頑張る10代にとって、ピラティスが役立つ主な理由は次の3つです。
- 体幹が安定し、無駄な力みが減る:走る・跳ぶ・着地の際にバランスが取りやすくなり、膝や足首の負担が軽くなります。
- 肩甲骨と股関節の可動性が高まる:バスケのシュートや水泳のストロークなど、競技に直結する動きがスムーズになります。
- 呼吸が整い、集中力が上がりやすくなる:胸郭や呼吸筋が適切に使えるようになると、疲れにくくなり練習効率も向上します。発声や話し方にも良い影響が出ることがあります。
ピラティスは「痛いところを直接治す」よりも「身体の使い方の土台を整える」アプローチなので、競技力向上と同時に日常の不調軽減にもつながりやすいのが特徴です。
バスケ男子に多い膝・かかとの痛み──ピラティスでできる予防策
バスケットはジャンプ、急なストップ、切り返しが多く、膝・かかとに大きな負担がかかるスポーツです。
特に成長期の男子は骨の成長と筋力のバランスが崩れやすく、膝やかかとの痛み(オスグッド、アキレス腱周囲の症状など)が出やすい傾向があります。
オスグッド(成長期の膝の痛み)を詳しく
オスグッド(オスグッド・シュラッター病)は、脛骨粗面(膝のお皿の下あたり)が突出して痛むことがある症状で、主に10〜15歳前後の成長期の子どもに多く見られます。
原因の大きな要素は、太ももの前(大腿四頭筋)が過緊張して脛骨粗面を強く引っ張ることです。走る・ジャンプを繰り返す運動で負担がかかりやすくなります。
ピラティスで期待できることは
- 太もも前だけに頼らない身体の使い方を身につける(股関節から動かすクセづけ)
- 体幹とお尻を正しく使えるようにして、膝にかかる負担を減らす
- ハムストリングやふくらはぎなどの筋バランスを整え、局所の過緊張を軽減する
これらは痛みの軽減や再発予防に寄与しますが、既に強い炎症や鋭い痛みがある場合は医療機関の診察を優先してください。ピラティスは医療に代わるものではなく、補助的な予防・再発防止の手段として有効です。
膝が内側に入る(ニーイン)は直したほうがいい
着地やランニングで膝が内側に入る(ニーイン)は、膝関節にかかる負担を増やし、オスグッドや靭帯損傷、半月板などのリスクを高めます。
主な原因は以下のような使い方のクセです
- 股関節(特に外側のお尻の筋肉=中殿筋)がうまく働いていない
- 体幹が弱くて重心がぶれる
- 足首の安定性が低い
- 内股や反り腰などの姿勢のクセ
ピラティスでは、中殿筋(お尻の外側)を正しく使う訓練・体幹の安定化・足部の使い方改善を通して、自然に膝がまっすぐ動く軌道をクセづけできます。これにより着地が安定し、ケガのリスクを下げることが期待できます。
母と一緒に始めるから続く!冬の親子ピラティスの魅力
10代は「やろう」と言っても続けにくい時期ですが、母が一緒に取り組むことで継続率が上がります!
親子でやるメリットを挙げると
- 一緒に動くことで安心感が生まれ、習慣化しやすい
- 母も姿勢改善や肩こり軽減などの恩恵を受けられる
- 家庭での会話が増え、子どもの小さな変化に気づきやすくなる
「子どものために」ではなく「一緒に整える時間」をつくることが、結果として子どものパフォーマンスと日常の快適さを高めます。
こんな10代は特に変化を感じやすい
次のようなサインがある場合、ピラティスを取り入れると改善しやすいことが多いです:
- 猫背が気になる
- 疲れやすく息が続かない
- 練習しているのにフォームが安定しない
- ケガ(膝・かかと・足首)が増えてきた
- 声がこもる、口呼吸ぎみ
- あごが疲れやすい、噛み合わせに違和感がある
- 膝が内側に入る(ニーイン)のクセがある
これらは姿勢や呼吸、筋肉の使い方が整うと改善が期待できるサインです。
特に成長期は変化が出やすいので、早めのケアが有効です。


